
朝7時に起きて、早速イカダ作りに取り掛かりました。

ザックだけイカダに乗せ、人間は先に対岸まで泳いで渡り、ロープでイカダを引っ張る作戦です。
あ、無理
イカダで渡る距離はほんの10m程ですが、干潮時でも波が激しくほぼ間違いなく転覆することが分かったので、大人しく10mの岩壁を登ることにしました。
折角作ったのに…

先に僕が岩壁(クイラワタリ)を登り、下に同行者のまさやんに待機してもらってロープで荷物を引き上げました。こんなとこでクライミングのスキルが役に立つとは。結構な高度感なので、ロープで岩と身体を繋いで確保しながらの荷揚げとなりました。勿論登る時は命綱なしです。
荷物を全て揚げ終えたら、まさやんは10m程泳いで海を迂回し、合流しました。
ここから山を超えてクイラ川を目指します。
遭難?

地図とコンパスを頼りに山を登り始めます。登り始めの時間が16時過ぎ。てかこれがそもそも無茶。
距離的には1〜2時間の山行予定だったのですが、なんせ道も何も無く、アダンの林が行く手を阻むので迂回を余儀なくされ、回り回っている内に日が落ちました。
流石にヤバくなってきたので、一旦南に向かって歩きました。南に向かえば必ず海に出るので、まずは現在地の確認が最優先です。
暫くして海の見える崖の上に到着。現在地が分かりました。ここからだと戻るよりもクイラ川に抜ける方が確実だと判断し、コンパスを修正して山を下りました。
下山というより転落
しかし下りの斜面はとてつもなく急勾配で、時にはロープで荷物を降ろしながらの下山となりました。そんな状況なので、クイラ川沿いの湿地に出る頃には日付けが変わりました。
そして山の中で2度ハブに遭遇。1匹は木の枝で動きを封じて仕留めました。もう1匹は少し距離があったのでスルーしましたが、心臓が飛び出るかと思う位ビビりました。
少し開けた所に出たので、今夜はここでビバークすることに。体力的にも精神的にも相当削られましたが、何とか目的地付近に到着です。テントを設営している時に雨が降り出し、やはりここで止まって良かったと少し安心しました。まさやんナイス判断。
痛恨のミス
ここでとんでもない事に気づきます。
「俺の服が無ぇ!!」
なんと、岩壁で荷揚げをした時に衣類一式の入った防水バッグを置き忘れたようです。これではこの先泥沼のクイラ川を進むことが厳しくなります。こういう時に一番危険なのは無理やりでも前進する事なので、まさやんと相談の上、荷物を取りに行き、その足で来た道を戻ることにしました。
二人共かなり消耗しているので、クイラ川を下降して船浮まで出るのはキツいという理由もあります。とにかく今日はテントで休んで、夜が明けてから行動開始です。
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