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世界一標高の高い山はエベレスト。これは登山をしない人でも知っていることです。そのエベレストに登るには、実際どれ程の資金が要るのか調べてみました。
基本は極地法
登山のスタイルは色々ありますが、エベレストのような高山に登る時は、主に2通りに分けられます。
- アルパインスタイル
単独または少人数で、ベースキャンプから一気に登って下る方法。物資や装備を極限まで削るため、相当の実力が無いとアッサリ死ぬ。(下山が有名な某登山家は単独無酸素と銘打って登っていますが、厳密には彼はアルパインスタイルとは言えないようです。とにかく無事下山できることを祈ります。)
- 極地法
数人が山頂に立つために大量の物資と人員を使って登る方法。安全面では優れているが、他人に大部分を頼るスタイルから登山家の恥と言われることも。大量に出るゴミも問題視されている。
トップクラスの登山家ならアルパインスタイルで登りますが、大多数の山屋は不可能なため、基本は極地法で登ります。
正直なところ、金の力に物を言わせ大量のゴミを撒き散らしながら山に登る意義を僕は感じませんが、それは一旦置いときます。
三浦雄一郎は1億5,000万円かけた!?
80歳でエベレストに登った三浦雄一郎氏は、20数名の大部隊を使って山頂に立ちました。
その時にかかった費用は1億5,000万円だそうです。
これほどの資金と人員と時間をかけてエベレストに登る意味を僕には計り知れませんが、きっと現地のシェルパは儲かったことでしょう。
ただ、全ての人がこれだけの費用を払う必要はありません。
ツアーで300万円〜700万円
エベレスト登頂にかかる費用として、まずネパール政府に対して標高5,300mより上に登るための入山料を1人250万円支払う必要があります。
但しこの費用は7人のグループで割引があり、1人110万円程度になるようです。
他にも、アイスフォール(最初の難所と呼ばれている場所)を通るのに1グループ25万円、ゴミ処理などの預け金が1グループ40万円、ネパール政府関係者に支払う費用が1グループ25万円、酸素ボンベ5万円/1本、酸素吸入用マスク5万円/1人、シェルパの給料2,000円×日数×人数など。(1US$=100円でザックリ計算)
それにプラスして自分の装備や食費、保険料、現地までの渡航費や準備など、まだまだお金はかかります。
考えることが多すぎて大変なんで、殆どの人は「公募隊」と言って、所謂パックツアーのような形をとります。
現地の公募隊を使って登る場合は300万円〜で、日本の公募隊は700万円程かかるそうです。
更に出発して帰国するまで2ヶ月程かかるんで、金銭的&時間的に余裕のある人でないと厳しいです。
世界一高い場所に興味のある人は、是非挑戦してみて下さい。そしてその感想を聞かせて下さい。
僕はお金と体力(と興味)が無いので、日本の山で土産話を待つことにします。高い山はそこにしかない感動がありますが、低い山だって同じだと僕は思います。
僕は山の標高以外の魅力に取り憑かれてます。
追記:栗城史多さんの訃報
2018年5月21日、登山家の栗城史多(くりきのぶかず)さんがエベレストで亡くなりました。
死因は遭難による低体温症だそうで、記憶が正しければ8度目の挑戦だったと思います。
正直に言うと、彼を登山家と呼ぶには幾分か違和感を感じてしまいますが、それでも挑戦し続ける姿勢は素晴らしいなと思っていました。
ご冥福をお祈りします。
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