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どうも!自称「世捨てびと」のカナモです!
登山者の間で常々議論されてきた「登山はスポーツか否か」という永遠のテーマがあります。
言ってしまえばこんなものは「その人による」というひと言で終わってしまうんですが、敢えて僕の持論をぶちまけたいと思います。
そういうわけなんで、今回はアルピニズムへのアンチテーゼです。
アルピニズムとは
アルピニズムまたはアルピニスム(英 : alpinism、仏 : alpinisme)は、狩猟や信仰目的ではない、山に登ることそのものを目的とする遊びやスポーツとしての登山を言う。19世紀後半に生まれた語[1]。単なる「登山 climbing, ascension」というよりは、語源がそうであるように、アルプスのような高い技術を必要とする、高く、困難をともなう山の登山をいう。そういった登山家をアルピニスト(alpinist, alpiniste)と呼ぶ[2]。
要するに「標高主義」ってことなんですが、より高い山の山頂をめざして登山することですね。
でもこの考え方、僕は好きになれません。
アルピニズムの弊害
アルピニズム自体は悪いことじゃないと思います。目標を高く持つのは良いことです。
でもこれに触発された初心者が、自分のスキルも省みずに高い山に登り、滑落や遭難などの事故を起こすことがあります。
こういったトラブルは、「高い場所に登ることが登山である」という認識が起こしていると思います。
少し前ですが、自分の力量を誤認して殆どの指を切断した自称登山家もいましたね。
そういう事故が起こる原因のひとつが、アルピニズムへの憧れだと感じています。
登山はスポーツか否か
登山をスポーツと捉えるかどうかも、アルピニズムに多少なりとも影響していると思います。
僕は登山をスポーツだとは思っていません。
スポーツには目標やゴールがあります。
それを他人と比べたり、より高みを目指すために努力したりします。
でも僕にとって山は生活の一部ですし、どこか神秘的なものを感じています。
他人との比較という尺度では測れないものが、登山には多いはずです。
相撲もスポーツじゃなく神事だからこそ品格が求められるわけですしね。
山頂は1%未満
そもそもなんですが、山頂に登るだけでその山を制覇した気分になる人が多すぎます。
山頂なんて、山全体の1%未満ですよ。
僕の好きな「岳-gaku-」という漫画の回想シーンに、エベレストの頂上まであと1時間という場所で、そこに居合わせた遭難者の救助のために登頂を断念するシーンがあるんですが、主人公の三歩が登頂前にベースキャンプキャンプで言ったひと言が最高なんです。
これが山の本質じゃないでしょうか?
まとめ
山頂でしか見えない景色があるのは認めます。
それは単に風景だけじゃなく、達成感や充実感など色々あるでしょう。
でもそれだけです。
僕からしたら、山頂は山の一部でしかありません。
1合目でも富士山は富士山ですし、山は山頂も麓も素敵なもんです。
当然ながら、これは僕の主観なので、登山家の竹内洋岳さんをはじめ「そんなことはない!登山はスポーツだ!」と主張する人が間違っているとは思いません。
そういう人は一生懸命他人と競えばいいと思います。
ただ僕はその考え方に全くもって賛同できないだけです。
登山がスポーツであってたまるか。