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どうも!カナモです!
アウトドアと言えばブッシュクラフト。
ブッシュクラフトと言えばナイフ。
そしてナイフと言えば北欧。
まぁそういうことなんで、結論から言うとフィンランド製のめっちゃいかついナイフが最高すぎて辛いということです。
これだけだと何を言ってるのか自分でも意味不明なんで、順を追ってキチンと紹介させていただきますね。
もくじ
Terävä スクラマ240
ブッシュクラフト発祥の地であるスカンジナビア半島では、ブッシュクラフトの技術だけでなく、道具も素晴らしいです。
特にナイフはその代表的なアイテムで、「スカンジグラインド(スカンジナビアングラインド)」という刃付けの方法が世界的に定着しているほどです。
今回紹介するナイフは、フィンランドのTerävä(テラバ)というブランドから出ている「スクラマ240」というもので、一言でいうとナタみたいなナイフです。
これがそうなんですが、スクラマ240という名前の通り、刃渡りが240mmあります。
まずはスペックをまとめます。
サイズ | 全長430mm、刃長240mm |
鋼材 | 80CRV2炭素鋼 |
HRC硬度 | 59 |
刃厚 | 4.2mm |
グリップ材 | 成形ゴム |
重量 | 525g |
付属品 | シース(プラ、レザー) |
抜群の強度
見ての通りというか、見たまんまというか、とにかくスクラマは強度が非常に高いです。
まず刃厚が4mmもあり、ちょっとバトニングした程度ではびくともしません。
メーカー公称では4.2mmということでしたが、これはどう見ても4mmです。
この辺は海外製品にはよくあることなんで全然気にならないし、実際の使用にはなんの影響もないので、いちいち気にしてたらしんどいんでスルーです。
構造は最も頑丈なフルタング(刃先からグリップエンドまで1枚の鋼材でできている)なんで、壊れる要素がそもそも見当たりません。
角度の違う刃
スクラマの大きな特徴の一つとして、根元と先端で刃の角度が違うというものがあります。
グリップに近いベースエッジ部分は鋭角(25°)になっていて、そこから先端までのメインエッジは少し角度が浅く(34°)なっています。
刃を鋭角にすれば切れ味が良くなるので、ベースエッジで細かい作業がやりやすいようにし、バトニングやチョッピングなどハードに使う時は、角度が浅く刃持ちが良いメインエッジを使います。
刃渡りが長いからこそ出来る仕様なんですが、本当によく考えられていると感じます。
デメリットとしては、砥ぎが難しくなるという点です。
この辺は慣れが必要な部分ですが、そこまで苦労することも無いでしょう。
緩くカーブを描いたエッジ
エッジ(刃)は先端に向けて緩いカーブを描いています。
この曲線がなんとも美しいと思いません?思いますよね?
基本的にナイフのエッジは、強弱はあれどカーブを描いています。
直線だと、対象物とナイフのエッジの触れている面積が僅かに大きくなり、力が均等に逃げてしまい、あまり切れなくなります。
エッジがカーブを描いていると、対象物に当たるのはカーブの頂点になり、力が1点に集中して切れ味が良くなります。
僕がこの絶妙なカーブが美しいと言っている理由、理解していただけましたかね?
要するに、究極の機能美がこのエッジに詰まっているんですよ。
ヘビー級の重量から生まれる破壊力
スクラマ240の重量は、カタログ値では525gですが、実測値では518gでした。
この程度の違いは誤差の範囲です。
アウトドアナイフで最も売れてるのはおそらくモーラナイフのコンパニオンヘビーデューティーだと思うんですが、それで重量が100gちょっとなので、500gが如何に重いかというのが分かります。
この重量はデメリットでもあり、メリットでもあります。
重量が重いと細かい作業がやりづらくなりますが、破壊力は抜群です。
チョッピングで木の枝を切ったりする時に、その重さが活きてきます。
細かい作業がどうしてもやりにくい時は、別で小さいナイフを持ってきて、それでやってしまえば済む話です。
滑りにくいラバーグリップ
これだけ大きく重いナイフだと、作業中に手が滑り、ナイフがすっぽ抜けて飛んでいく危険性があります。
しかしご安心ください、スクラマのグリップはラバー製なので、かなり滑りにくくなっています。
マイカルタや天然木のグリップはカッコいいんですが、実用性のみを追求するなら僕はラバーハンドルが1番たど感じています。
長いグリップで持ち方色々
スクラマ240は刃渡りが長いだけじゃなく、グリップもかなり長めに設計されています。
感覚的には、一般的なナイフの1.5倍はありそうです。
基本的には刃に近い部分を持って作業することが多いかと思います。
この状態だとナイフの重さに振り回されることがなく、手が重心に近いのでそこまで重いとは感じません。
グリップエンドの方を持つと、その重量を最大限に活かすことが出来るので、枝のチョッピングなど、ナイフを振り下ろす作業には最適です。
当然ながら、手が重心から離れるので、ズッシリとした重量感を感じます。
角の立ったバック
大抵のナイフのバック(背面)は少し丸くなっていますが、スクラマ240はしっかりと角が立っています。
と言うよりも、角を立たせるために最初からバックが削られています。
これの何が良いのかと言うと、バックでメタルマッチが使えるという点です。
メタルマッチは、本体の棒を金属製のストライカーで削って火花を出す道具なんですが、ストライカーの角が立っていないと火花を散らすことが出来ません。
金属で金属をこするんで、削るにはストライカーに角が無いと無理というのは、なんとなく分かってもらえるかと思います。
要するに、スクラマ240のバックはメタルマッチを削って火花を出せるような構造になっているということです。
先端の穴は特に意味無し
ブレードの先端に直径1cm弱くらいの穴が空いていますが、この穴に深い意味はありません。
というのも、この穴は製造過程でナイフを吊るす必要があり、そのために開けているだけなので、何か特別な使い方をするためのものでは無いんですよ。
とは言え、せっかく空いてるなら用途を考えても良いとは思います。
すぐには思いつきませんが。
2種類のシース
スクラマ240には2種類のシースが付属しています。
画像上がシンプルなプラスチックシースで、したがレザーシースです。
おそらく大半の人はレザーシースを使うと思いますが、プラスチックシースはカスタムベースにちょうど良さそうです。
但し製造時期や販売元によっては1種類のみの場合もあるので、購入前に確認してください。
実際に使ってみた
実際にデイキャンプで使ってみました。
事前に切れ味は試してみたところ、コピー用紙をサラッと切るくらい鋭利な刃がついています。
枝打ちも問題なくこなせるし、多少ハードに使ってもチップ・めくれ等はなく、切れ味は落ちませんでした。
粘りのある良い鋼材ですね。
動画撮り忘れたんですが、グリップ近くのベースエッジを使って箸も作ってみました。
メインエッジよりも鋭角なぶん木への食い込みが良く、簡単な工作なら全然こなせます。
ただその重量故に、長時間細かい作業をするのには向いてません。
まとめ
包み隠さず正直に言うと、久しぶりに満足度の高いナイフに出会えたという感じです。
カミソリの鋭利さとナタの破壊力を併せ持った優秀なナイフ、というのが僕の現状での認識です。
わざわざ現状でと言ったのは、買ったばかりでメンテナンス性能を確かめられていないからです。
もしかしたら研ぎにくかったり、刃持ちがそんなに良くなかったということもあり得るので、最終的な評価は半年後くらいじゃないと下せないです。
デメリットを上げるとすれば、やはり重量でしょうか。
僕はそう感じませんでしたが、女性や子供には結構しんどい重さであるのは事実です。
使う人を多少選ぶナイフではありますが、その存在感と満足度は相当高い、とても良いナイフです。
新しい記事だ!
私もナイフを新調しようとあれこれ調べていた時にスクラマを見つけて、良いナイフだと思いました。
ただ私の環境だとオーバースペック過ぎるかなぁ…
もし買うなら同社から出ているジャカリ(ジャガー?)プッコの140か110ですね
スクラマは気になっていたナイフなので続きの記事を楽しみにしてます!