僕がアウトドアで「あ、死ぬかも」と思った瞬間Best5

どうも!自称「世捨てびと」のカナモです!

僕はもうアウトドアアクティビティが大好きです。そりゃもう死ぬほど大好きです。これは大げさでも何でもなく、本当に「わりぃ、俺死んだ」ニコッ。という瞬間が何度もありました。

今回はそんな瞬間を、ストーリー形式で紹介していきますよっと。長くなりますが、この失敗談から得ることは多いので、是非読んでみて下さい。

5位 目の前にイノシシが

wild-boar

ある秋の日、とある山を単独で登っていた。初めて登る山なんで、地図を見て登山計画をしっかり立て、準備は万端だった。あたりに他の登山者はいなく、とても静かな日だった。思惑通り、途中までは順調に登れていた。

しかし中腹に差し掛かろうという時、登山道の横の茂みからガサガサと音がする。

「ん?今の音は気のせいじゃないよな。なんやろ?」と思い、足を止めて動向を探った。と、5秒も経たないうちに、黒く大きな影がこちらに近づいてくる。荒々しい鼻息と共に。

「うん、間違いなく熊かイノシシやな、マジやべぇ。」
と何故か冷静に状況を判断。

しかし体は若干の興味を含みつつ硬直したままだった。

黒い影はどんどん大きくなり、茂みを挟んで1.5m程の距離まで近づいてきた。そしてその影の正体を知る。気性の荒そうなイノシシだった。

「あ、この雰囲気はヤバいな。熊じゃないだけまだマシやけども。」と、ここでも何故か冷静に分析し、イノシシとしばしにらめっこ。向こうは明らかにいら立っている。

闘牛がよくやる、後ろ足で地面を蹴るポーズで、今にもこちらに突進してきそうな勢いだ。

と、次の瞬間、イノシシがこっちに向かって大事な大事なアタックチャ〜ンス。
200kgはあろうかという巨体が、全速力でこちらに向かってくる。1秒も無かった筈だが、とても長く感じた。

「あ、これ死ぬやつや~」と思ったその瞬間、イノシシは突進する方向を急に変え、俺の真横を猛烈な勢いで通り過ぎた。時間にして10秒程の出来事だったが、一気に疲れた。

そしてしばらく立ち尽くした後「今日はツイてない日や。もう下山しよ。」と思い、かつてないスピードで帰路についた。

4位 四国にて

三嶺 山頂2

2015年の5月、バイクに乗って四国の三百名山を一気に回る計画を立て、実行した。

四国には9座の名山があり、基本的には計画に沿って順調に進んだ。

5座目の東赤石山を登り終え、残す所あと4座となった。

幸い体力的にも余裕があったので「残りの4座を明日一気に登ってまうか。」と、少々無茶な計画を立て、実行することに。

次の日、朝6時半から笹ヶ峰に登った。

山頂で「まだまだ余裕やな。このペースなら全然行けるわ。」と感じ、下山後バイクに乗って次の目的地、伊予富士と瓶ヶ森へ。伊予富士と瓶ヶ森はサクッと登れる山なので、時間をかけず一気に登ることにした。

最後の石鎚山を残し、自分の体力と相談してみた。

A「まだ余力は残ってるし、ちょっときついけどこのまま石鎚山登れるんちゃうか?」
B「いやいや結構キテるで。昼ごはんも袋のラーメンそのままカジッただけやん。ヤバいんちゃうか?」
C「そんなもん知るかいや!動けるんなら登らんかい!」

Cの言葉に従った。

そして午後2半時頃から、石鎚山に登り始めた。最初の方は至極順調に登れた。疲れもそれほど感じない。しかし今思えば、アドレナリン出すぎて感覚が麻痺していたのだろう。

山頂に到着し、記念写真を撮って下山を開始した。

しかし明らかにおかしい。足が痙攣して言うことをきかない。休憩しようにも、もうすぐ日が暮れるので急いで下山しなければならない。

なんとか足をごまかしつつ、下山を再開。途中何度も転んだ。視界もなんか歪んでる気がする。

しかしもうすぐ天気が崩れる。ここは止まらずに降りるべきだと判断し、足を引きずりながら歩みを進めた。

気がつくと、あたりはかなり暗くなっていた。
「やべ!気失ってたかも!」

と、あたりを見回すと、何故か登山口付近まで戻っていた。しかも意識とは裏腹に、足は勝手に動いている。

どうにか登山口に戻ることが出来た。緊張の糸が切れたのか、バイクまで戻るとそのまま倒れ込んだ。10分程休憩し、震える足で近くの自販機まで行き、おぼつかない手つきでコーラを買って飲んだ。

覚 醒 し た 。

体中に糖分とカフェインが行き渡るのが分かる。一気に元気を取り戻し、そのままバイクで10時間かけて関西に帰った。

コーラって凄ぇ。

3位 クライミング中に

climbing

いつものようにひとりで六甲山に登っていた。沢沿いを登り、クライミングスポットの多い荒地山に抜け、ブラックフェースという30mの岩場を目指す。このルートは何度も通っていて、どこが危ないか、どうやって登るかを完全に把握している。

ブラックフェースはクライミング初心者向けの場所で、ロープやクライミングシューズが無くても登ることができる。勿論落ちたら死ぬということに変わりは無い。

俺はここをずっとロープ無し&普通の登山靴で登っている。この日も、いつもと同じようにロープ無しで登り始めた。この緊張感が癖になっているらしい。

半分ほど登った所にテラスがあり、少しだけ休憩を挟んだ。体調も良く、いつもと全く変わりない。ただひとつだけ違ったのは、岩のコンディションだった。

1分程休んで、再びブラックフェースの頂上を目指した。2cm程の突起に右手をかけ、その少し左上にある突起に左手を乗せた。

その瞬間、左手をかけた部分と、体重を乗せていた右足部分が音もなく剥離し、バランスを崩した。まさか同時に2ヶ所も崩れるとは予想できず、この状態から体勢を立て直すことは不可能だった。

滑落した。

「あ、これ死ぬパターンやな」といつも通り冷静に分析し、滑落しながら覚悟を決めた。

次の瞬間、運良くテラス部分に落ちる事ができ、軽いすり傷程度で済んだ。

登り始めたばかりだったから、滑落したのは距離にして2mも無かった。時間に直すと1秒もない。しかし今までの人生においてもっとも長い1秒だった。

何度も登っているルートだからという理由で、慎重さが足りなかった。もしここが初めて登る場所ならば、剥離しそうな場所に気づいていた筈だ。

もしこれが頂上付近だったら?
テラスの直前だったら?

そう思うと今でもゾッとする。自分の注意力の無さと山の厳しさを改めて感じた日だった。

3位 脱水症状

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2014年の夏。地元に3日程帰省していた。

特にすることも無く、ひまを持て余していたので、「軽く山でも登るか~」と思い、車を走らせて蒜山に行った。目指したのは二百名山のひとつでもある「上蒜山」。大きな山では無いので、往復で3時間もあれば十分だった。

登山装備を持って帰ってなかったので、トレランシューズに半袖半ズボン、手には500mlのペットボトルという、山を舐めきったスタイルで登頂を開始。体力にはある程度自信があったから、半ばダッシュでサクサクと登っていった。

しかし暑い。
ニュースでは猛暑日という言葉も出ていた。

「まぁ長時間登るワケちゃうし、大丈夫やろ」と余裕ブッこいて登ったものの、7合目あたりでペットボトルは空になった。少し焦りを感じ、極力心拍数が上がらないようゆっくりと一定のペースで頂上を目指すことにした。

山頂に着くと、写真を撮ってすぐに下山を開始した。しかし頭が痛い。汗も出なくなってきている。典型的な脱水症状のサインだ。

ここから登山口まで、早くても40分はかかる。それまで果たして身体か持つのだろうかという不安に駆られながらも、降りるしかないことは分かってるので、淡々と歩を進めた。

半分ほど下山した所で、右足が攣った。しかしここで止まっても事態は好転しない。動かない右足を引きずりながら、淡々と下山した。

暫くすると、左足も動かなくなってきた。頭は割れるように痛い。鼻息も異常に熱く感じる。意識も少し薄れてきた。

しかしこれだけはハッキリしていた。

「止まったら死ぬ」

ここは他のハイカーも少なく、ましてや平日の猛暑日に登る人はいない。だから自分の力だけで下山出来なければ結果は見えている。朦朧とする意識の中、もつれる足を無理やり動かし、何度も転びながら登山口を目指した。

なんとか麓まで下りたものの、ここから車まで1km以上ある。正直限界だった。

足はもう動かない。汗も全く出ていない。もう水の事以外は何も考えられない。しかしここで止まっても意味はない。最後の気力を振り絞って歩いた。

その時、水の流れる音が聞こえた。

上蒜山の麓は牧場になっていて、もしかしたら家畜に与えている水があるのかもしれないと思い、祈るようにあたりを見回した。

あった。

地下から汲み上げている、冷たくてきれいな水場が見えた。ヨロヨロとそこまで歩き、体ごと水たまりにダイブした。

今まで生きてきて、こんなに水のありがたみを感じたことは無かった。冷たい水を飲み、体温が下がっているのが手に取るように分かった。ここに水場が無かったら本当に危なかった。

真夏の山に500mlのペットボトルだけで登るのは自殺に等しい。と、身にしみて感じた日だった。

1位 西表島サバイバル

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20162月の終わり頃、相棒のまさやんと西表島南西部のジャングルを探検しに行った。

地元の人いわく、毎年のように行方不明者が出ている場所らしい。勿論命まで捨てる気はないので、時間をかけてしっかりと準備をした。

そして二人の探検が幕を開けた。

初日は海岸沿いにひたすら歩く。時折、シャコガイを捕獲してそのまま刺し身で食べた。中々出来ない貴重な体験に、二人とも楽しみながら歩みを進めた。

初日の目的地に着くまで約7時間歩き続けた。

その日は近くにあった、重なり合った岩でできた洞窟状の隙間でキャンプ。翌日に控える最大の難所を超えるため、まさやんと色々な計画を練った。

2日目。

「クイラ渡り」という難所に差し掛かった。

10mの断崖絶壁を超えるか、海を泳いで渡るか。

前日の作戦は「イカダを作って荷物を乗せ、それを泳いで引っ張る」と言うものだった。荷物を濡らすことは出来ないので、これが最良の作戦だと思っていた。

が、思いの外波が激しく、イカダは使えないと判断。せっかく作ったイカダはただのオブジェとなった。

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結局俺が断崖絶壁を登って荷物を引き上げ、まさやんは海を泳いで渡ることに。命綱なしで断崖絶壁を登るのはかなり緊張したが、なんとか登りきり、最大の難所を超えることが出来た。

そして次の目的地に向かうため、山を超えることに。
そしてこれが最大の過ちだった。

地図上で見ると、直線距離で2km程。3時間もあれば到着するだろうと考え、16時頃から山に入った。

整備された山とは違い、一歩進むのにも苦労する。鉈で道を切り開きながら、手を血だらけにして進む。そしていつしかルートから大きく外れ、日が落ちた頃には完全に遭難していた。

その時初めて「ヤバい。ガチで死ぬかも」と思った。

しかしこういう経験の少ないまさやんの前で不安な表情は出せないと思い、とにかく前向きになろうと「そんな距離ないし大丈夫!」「地図見て方向確認してるから絶対こっちで合ってる!」と、まさやんを励まし続けた。

本当は自分自身を励ましていた。

あたりは漆黒の闇に包まれ、二人のヘッドライトだけが行く先を心細く照らしていた。

途中、現在地を把握するために一旦沢に出て、目印となるようなものを探した。
とその時、ほんの2m程先に「サキシマハブ」が。

体力を使い果たし、ボロボロの状態で最悪の相手と出くわした。しかもハブはこちらに向いて威嚇している。

「ここで噛まれたら絶対にヤバい。確実に死ぬ。」と思い、体力と気力を振り絞ってハブと戦うことにした。

近くの木の枝でさすまたをパパッと作り、ハブの首めがけて突き刺した。外れた。ハブは今にも飛びかかってきそうな勢いで威嚇を続けている。

もう一度ハブの首にさすまたを突き立てた。今度は成功した。

身動きの取れないハブに近づき、鉈で首を切り落とした。

途端に全身が震えだす。極度の疲れと安堵が混じり、しばらくその場にへたり込んで動けなかった。気を持ち直して現在地を確認し、コンパスを修正して目的地を目指す。途中でハブと2度目の遭遇をしたが、向こうから逃げてくれたので安堵した。

その後も崖を滑り降りたりハンガーノック(極度の低血糖状態)に陥ったりとトラブルは続いたが、なんとか目的地に到着。夜中の2時を回っていた。

雨の降るなか急いでテントを張り、とにかく体を休めることに。そしてその時に重大なミスを犯していたことに気づいた。

断崖絶壁で荷物を引き上げた時、替えの服を全てそこに置き忘れていた。俺のテンションは地の底まで落ち、いつの間にか叫んでいた。

しかし今更どうしようもない。とにかく今は寝て、明日考えるしかない。

3日目。

朝から雨が降っている。今日はここで1日待機すると決めた。体力と精神力の回復が最優先と判断し、1日の殆どを寝て過ごした。

この頃には落ち着きを取り戻し、冷静な判断が出来るようになっていた。まさやんと相談した結果、これ以上先に進むのは無謀なので、天気が回復したら来た道を戻ることにした。

ここで食べたカレーが本当に美味しかった。カロリーを摂るためにマヨネーズもブッかけて食べた。やはりこういう時に必要なのは精神的な余裕とカロリーだ。

4日目。

朝から快晴で、休養も十分できた。急いで支度をし、クイラ渡りまで戻ることにした。幸い古い登山道を見つけられたので、帰りは比較的早く動けた。やはり2日目に入ったルートは間違っていたらしい。

クイラ渡りに戻り、置き忘れた荷物を回収することが出来た。流石にもう一度行く気にはなれず、前日決めた通りにスタート地点である南風見田(はえみだ)海岸に戻った。

4日という短い冒険だったが、得たものは計り知れない。失いそうになったものも計り知れない。

「もう一度行きたいか?」

と問われたら、俺は二つ返事で

「行きたい」

と答える。

あとがき

kanamo

僕が如何にムチャクチャな人生を送っているか、少しだけ分かって頂けたかと思います。確かに失敗も多く、命の危険は普通の人の比では無いくらい経験しています。

しかしそこから学べたことの方が、犯してきたリスクよりも遥かに価値があると僕は感じています。

勿論同じような経験をしろとは言いません。むしろ絶対に無茶はしないで下さい。

僕の経験が、皆さんのアウトドアライフでの危機管理に少しでも役に立てばと思います。

 

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