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どうも!自称「世捨て人」のカナモです!
このブログ内でも好評な企画「安くて使える登山アイテム」シリーズですが、今回も色々と紹介してみたいと思います。
今までは「可能な限り安く」という視点が多かったんですが、今回は少し趣向を変えてクオリティに対して値段が安い、つまりコスパ至上主義という視点でピックアップしていきます。
条件は日帰り登山で、山行時間は長くても7時間ほどという前提です。
そしてアイテムは
- 一般的なスタイル
- 身軽な(U.L.)スタイル
この2つのスタイルに分けて紹介していきます。
それでは早速。
もくじ
ザック
登山3種の神器と言われるもののひとつです。
その3種類とはザック・登山靴・レインウェアのことなんですが、要するにまずはこの3つから揃えようということです。
その中でもザックは目立つという意味で、登山の花形アイテムと言えるでしょう。
一般:オスプレー/ケストレル28
登山を始めたいという人に必ずおすすめしているのが、このケストレルシリーズです。
今まで色んなザックを試してきましたが、背負心地・機能性・デザイン・価格などあらゆる点で、ケストレルシリーズは超優秀です。
他メーカーの28Lより大きめですが、初心者はどうしても荷物がかさばりがちになってしまうんで、最初はこのくらいの容量の方がいいと思います。
因みに僕は日帰り登山では15Lあれば十分だと思っています。
U.L.:SALOMON/TRAIL20
なんせ軽いです。
登山において軽さは正義です、基本的にはね。
サロモンのTRAIL20はトレイルランニングに適したザックですが、普通の登山でも十二分に使えます。
ヒップベルトポケットもサイドポケットもついてるし、雨蓋を廃したシンプルな構造で荷物の出し入れも素早くできます。
そして重量はたったの380gです。
缶ジュース1本とたいして変わらない重さというのは凄いです。
当然ながらそれだけではなく、激しい動きの中でも高いフィット感を得られます。
トレイルランニングに特化したメーカーなだけあります。
但し、U.L.ザックの注意点が1つ。
それは「中のアイテムも軽量化しないと肩が痛くなる」という点です。
ザックの軽量化とはつまり、生地やクッションの厚みをギリギリまで薄くするということです。
そうすると当然ながら、クッション性・快適性・耐久性は失われます。
その中に重たい登山道具をたくさん詰めると、ショルダーハーネスが肩に食い込んでいきます。
U.L.ザックを使うなら、中の荷物も最小限&軽量化を図りましょう。
登山靴
ザックと同じく3種の神器と言われ、山道を歩くには絶対必要なアイテムです。
登山靴はローカットがおすすめです。
「登山靴はハイカット!」というイメージがありますが、ハイカットって実はデメリットの塊なんですよ。
- 重い
- 高い
- 蒸れる
- 足首固定により膝や股関節を痛める
確かに足首は保護されるかもしれませんが、足首固定によってバランスを取りにくくなるし、本来足首で逃がせる筈の負担が膝や股関節に行ってしまうんです。
バスケットボールの世界では「ローカットのほうが良い」というのは、もはや常識になっています。
ハイカットのメリットと言えば、雪山には必須なのと小石などが侵入しにくいというくらいです。
小石は短いゲイターで防げるので、日帰り登山にハイカットを履く意味が僕には分かりません。
一般:モンベル/クラッグステッパー
日本人の足型に最適化されたデザインと、濡れた岩場で抜群のグリップを発揮する「トレイルグリッパー」の、全天候型シューズです。
僕はモンベルのトレイルグリッパー信者なんですが、これはほんとに滑らないんですよ。
今まで色んな登山靴を履きましたが、滑りにくさで言えばトレイルグリッパーがダントツです。
全天候型なので、当然ながらゴアテックスによる防水機能付きです。
と言っても、ローカットなので水たまりに突っ込むと濡れる可能性があります。
日帰り登山が前提なので、基本的には問題ないでしょう。
モンベル | オンラインショップ | クラッグステッパー Men’s
U.L.:MERRELL/オールアウトクラッシュ2
登山靴というよりは、トレイルランニングシューズというカテゴリになります。
これは僕の持論ですが、登山靴は軽さこそが最も重要な要素だと考えています。
ザックと違って靴は遠心力がかかるので、例えば同じ500gでも、背負うのと履くのでは身体への負担が全然違います。
一説によると、靴の重さはザック換算で5倍にもなるとか。
500gの靴を履くのは、2.5kgの荷物を背負うのと同じだけの負担がかかるという話です。
大抵の人はザック内の荷物を軽くして身体の負担を減らすことに必死になってますが、靴の重量には結構無頓着なんですよね。
その店オールアウトクラッシュ2は、26.5cmで約230g(片足)と、かなり軽量な部類に入ります。
つまり、靴の重量による身体の負担が最小限という事です。
一般的な登山靴は水を侵入させないことを重視しますが、トレイルランニングシューズは水はけの良さを重視します。
もし普通の登山靴に水が入ると、防水性の高さが仇になって全然乾きません。
トレイルランニングシューズは濡れてもすぐに排水できるので、登山靴ほどは気になりません。
それに日帰り登山なら多少濡れても問題ないですし。
ワイズ(足幅)は2Eで、日本人の足にはちょうどいい感じにフィットする筈です。
試しに僕も測ってみたんですが、やはりワイズはE〜2Eがちょうどという結果になりました。
自分のワイズと靴幅が知りたい人は、Amazonで簡単に調べられますよ。
レインウェア
3種の神器の最後はレインウェアです。
レインウェアの最低条件は「撥水・防水・透湿」です。
防水は当たり前ですが、じゃあコンビニで売ってるビニールのやつで良いのかと言うと、当然ダメです。
雨を防いだとしても、発汗により内側にこもった水蒸気が水滴になってビショビショになります。
冬場だとそれが冷えて、最悪の場合低体温症で死にますよ。
そして撥水性能も重要です。
レインウェアの表面が撥水しない場合、生地に水の膜が張ったような状態になります。
そうなるといくら防水透湿性能が高くても、体内の蒸気を逃がすことができず、結局中が濡れてしまいます。
それに水を吸ったレインウェアは重くなるし、身体の熱をどんどん奪っていきます。
もし絶対に雨を弾く最強の撥水生地があったとしたら、極論防水機能は要りません。
だって生地に染み込まない=浸水しないということですからね。
つまりレインウェアに重要なのは「撥水≧防水≒透湿」ということになります。
一般:プロモンテ/ゴアテックスレインスーツ
レインウェアと言えば、やはりゴアテックスがベターです。
表地によって性能が大きく変わるんで、実はゴアテックスメンブレン自体に明確な防水・透湿の数値はありません。
それでも、どのモデルも耐水圧35,000mm、透湿13,000g/㎡24hは堅いでしょう。
上下セットで2万円強という価格帯も、かなり親切です。
初心者はそれでも高いと感じるかもしれませんが、レインウェアはあまりケチらないほうが良いですよ。
レインウェアは基本的に「価格=性能」という構図が、他のどのアイテムよりもハッキリしています。
U.L.:THE NORTH FACE/ストライクトレイルフーディ
軽量化を図るなら、個人的にはこれがダントツでおすすめです。
耐水圧20,000mmもあるのに、その重量は驚異の110g!
一般的なゴアテックスのジャケットが250〜300g位なので、如何に軽いかというのが分かってもらえると思います。
しかも透湿性は圧巻の40,000g/㎡24h。
表地の撥水メンテナンスさえちゃんとしていれば、とんでもなく快適でしょうね。
そして軽いということは小さいということでもあります。
但しパンツは別売りなんで、プロモンテよりかなり価格は上がります。
それでもこれがオススメなのは変わりませんけどね。
因みに、もっと安いレインウェアは沢山ありますが、どうしてもスペックが低くなってしまいます。
特に、耐水圧20,000mm以下のものはあまりおすすめしません。
というのも、本来なら豪雨でさえ水圧が10,000mm程度なんですが、地面に膝をつけた時は実質11,000mm程の水圧がかかります。
つまり耐水圧10,000mmでは、水が染み込む可能性が高いということです。
ザックに触れている部分も継続的に圧力がかかっているので、最低でも耐水圧20,000mm以上の物にしたほうが良いんですよ。
ミッドレイヤー
夏場でもミッドレイヤーは常備しておいたほうが無難です。
標高や風速次第では、真夏でもかなり冷え込みます。
そこに雨が重なると、下手すりゃ低体温症です。
有名な山岳事故に「トムラウシ山遭難事故」というのがあるんですが、真夏のトムラウシ山(北海道)で、天候悪化やその他色んな要素が重なって、ガイド含めて8名が低体温症により亡くなったというものです。
どんな季節・天候やどんな山でも、決して舐めてかかってはいけません。
夏の日帰り低山での出番は殆どありませんが、ソロ登山中に滑落して身動きが取れなくなり、雨に晒されるという可能性もゼロじゃないんで、出来れば準備しといたほうが良いです。
当然、夏以外の3シーズンは必須です。
一般&U.L.:SALOMON/GRID FZ MID
ミッドレイヤーは一般的な登山もU.L.スタイルも共通でこれがおすすめです。
240gと軽量ながら、保温性・通気性・速乾性・伸縮性など、あらゆる点で良い感じです。
しかもめっちゃ安いというね。
冬の寒さはきついですが、3シーズンなら十分なスペックです。
登山のミッドレイヤーは、街着用のフリースなどはあまりおすすめできません。
何故なら、汗を発散しにくく体が汗冷えする可能性があるからです。
ミッドレイヤーに求められるのは保温性だけではなく、汗や蒸気を素早く発散させる速乾性も、保温性と同等以上に重要なんです。
ヘッドライト
日帰りだからといって、ヘッドライトが要らないということにはなりません。
ペース配分を間違えて、日没までに下山できない可能性は十分にありますからね。
なので、ヘッドライトは必須です。
一般&U.L.:Litom/LEDヘッドライト
これは僕が今メインで使っているヘッドライトです。
電源は単4電池3本で、明るさは168lmと、必要にして十分といった感じですね。
白色灯のハイ・ミドル・ロー・点滅の4種類に加え、赤色灯の点灯・点滅ができる上、ハイモードでの電池寿命が30時間と長いので、重宝しています。
更にジェスチャー操作にも対応しているので、設定すれば直接ボタンを押さなくても操作できるというスグレモノです。
白色等の点滅モードでは明かりが「・・・ーーー・・・」のリズムで点滅します。
これはモールス信号の「SOS」です。
こういった細かい配慮がされているにも関わらず、2,000円弱で買えるというスンバラシイ逸品です。
3年程使ってますが、故障は一切ないんで、耐久性も問題ないでしょう。
まとめ
以上が、コスパ重視で選んだ登山アイテム達です。
登山スタイルによって最適なものは違ってきますが、ここで紹介したアイテムであれば、殆どの場合で問題ないでしょう。
いつも口を酸っぱくして言ってますが、登山道具は高けりゃ良いってもんじゃないです。
自分のスタイルやスキル・経験に合わせて最適な道具を選べないと、どんなに高価な物でも宝の持ち腐れになってしまいます。
登山初心者の方は、まずはこのあたりから揃えてみることをおすすめします。
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